ごあいさつ
松ノ助にアクセスいただきありがとうございます。
不便な松葉杖生活をどうにかしたいという思いから、骨折中の主婦が「ツエプロン」を開発しました。
実体験から生まれた「ツエプロン」は、松葉杖生活が便利になるような工夫がいっぱいです。
少しでも皆様のお役に立つ事ができましたら幸いです。
ツエプロン誕生まで
ある日突然、骨折者になった主婦

事故により、全治2年の
腓骨脛骨開放性粉砕骨折の
重傷を負ってしまった主婦の私。
※腓骨脛骨→すねにある2本の骨
開放性→骨が足から飛び出る事
粉砕骨折→骨がバラバラ
コロナ禍で受け入れ先の病院が決まらず
(都内100件以上拒否)
あり得ない足の向きのまま
救急車の中で待機する事4時間。
やっと搬送され
手術開始は事故より6時間後!
まな板の上の私は
よくわからないまま
創外固定手術をする事になりました。
串刺しの創外固定

後から知ったのは、開放骨折の場合
6時間以内(ゴールデンタイム)に治療をしないと
足のくっつきも悪くなり
感染症になりやすく
取り返しがつかないケースもあるという事。
そして、私の足は
全治1年以上かかるという事でした。
(実際は2年かかりました)
手術後目を覚ましたら
串刺しになっていた私。
寝返りが出来ない状態で
串刺しのまま10日間過ごし…
その後
串を外しプレートを入れる手術をして
数か月間、松葉杖生活を経験します。
長い療養生活

松葉杖の生活は
信じられないくらい大変!
●腕を上げると松葉杖が落下する
●荷物を持つのが大変
●階段が怖い
入院中は上げ膳据え膳
車椅子&バリアフリーの環境で
看護婦さんのサポートもありました。
大変なのは退院後です。
自宅療養は
なかなかのサバイバルです。
家族なしでは生活が出来ませんでした。

娘がいたらツエプロンは誕生しなかった?
家族のサポートも最初は積極的でしたが、
生活リズムが合わないことも多く
だんだんと家の中の空気も
部屋もグジャグジャになっていくのでありました。
(家族は夫と中高生の息子2人)
どうにかして家事が出来ないかと考え
エプロンと松葉杖を紐で結び
大きなポケットをつけたりして
試行錯誤の末
松葉杖生活をサポートするエプロン
「ツエプロン」が誕生しました!

自立した松葉杖生活。
ツエプロンを使用すると
動作はゆっくりになりますが
簡単な家事ができるようになり
階段の上り下りが1人できりるようになります。
家族や介助者の負担を減らす事ができ、1人暮らしの方にもおススメです。
松葉杖生活で苦労している方に使ってもらいたいと思い、「松ノ助」を起業。
そして、ツエプロンを福祉機器コンテストに応募したところ、最優秀賞に選ばれ、その後人生が変化することになります。
ツエストポーチの開発

ツエプロンは受賞作品として、福祉機器展で展示される事となりました。
その時に白杖メーカーの社長と出会い、「白杖利用者が手を使いたい時、白杖は脇に挟むため、手が自由に使えず不便な思いをしている。松葉杖と不便さが似ています」という話を聞き、私は大きな衝撃を受けたのです。
白杖は「目の代わり」となる大切な道具ですが、同時に、手がふさがる道具になってしまう。 この事実を知り、何とかしたいと強く思ったのです。

視覚障がい者が両手を使いたいとき、多くの方は白杖を脇に挟んで手を使います。
白杖が落ちないよう気をつけながら、指先で物の形を確かめ、耳で周囲の状況を察知しなければならず、大変な苦労を強いられています。
壁や床に白杖を置いて手を使うこともありますが、目の代わりとなる白杖を体から離すのはとても不安なことであり、置き場所を探すことも大変です。

また、高齢者が使う杖でも、スマホを確認したり、財布を出したりする場面では両手を使う事があります。
杖を自分自身に固定すれば、どこにいても自由に手を動かせるようになる――
そんな発想から開発を始め、試行錯誤を繰り返すこと約1年……。
サイトワールドでの商品調査
2024年11月、視覚障がい者向けのイベント「サイトワールド」にて、白杖メーカー・キザキ様のご厚意により、ブースの一部を間借りし、試作品の商品調査を3日間行いました。
皆様のご意見を聞き、その後、ポケットを蓋つきにしたり、ベルトの素材を変えるなど、更に使いやすいように改良。
その後、実際に視覚障がい者や高齢者の方にモニターをし、やっと商品が完成します。
商品名は「ツエストポーチ」です。
杖利用者の「今、手を使いたい」を叶えるこのポーチは、単なるウエストポーチではなく、そこに便利さが備わっています。
元気でアクティブな視覚障がい者や高齢者の外出が楽になり、自立した生活を送れるよう支援したいと考えています。
「ツエストポーチ」は2025年12月に販売を予定。
更に、視覚障がい者向けの新たな商品も現在開発中です。
これからも、不便さをサポートできる便利なグッズの開発を続けて行きたいと思います。

松ノ助代表
角住 由美
全治2年の足の骨折を負い
不便な松葉杖生活を経験する。
療養中に、松葉杖サポートエプロン
「ツエプロン」を開発。
2023年「松ノ助」を創業。
(名前の由来は松葉杖の助けから)
ツエプロン 受賞歴
一般社団法人 日本リハビリテーション工学協会
福祉機器コンテスト2023 最優秀賞受賞
東京大学先端科学技術研究センター
第37回リハ工学カンファレンスin東京にて
2023年8月24日~26日作品展示
一般社団法人日本起業アイデア実現プロジェクト
第9回女性起業チャレンジ大賞
特別優秀賞受賞